進路のてびき 就職公務員編(キャリアデザイン準備号)
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なお、看護師になるには、看護師養成系の大学・短期大学・専門学校などを卒業し、国家試験に合格する必要があります。16今後の日本社会では、人口の減少と高齢化はさらに進み、令和18(2036)年の高齢化率は33.3%と、人口の3人に一人が65歳以上になると予想されています(内閣府、『令和3年版高齢社会白書』)。同時に、一人暮らしの高齢者も増加すると考えられており、そうした社会においては、家族による介護が難しい世帯の増加も考えられ、全国的に看護・介護分野における人材ニーズはますます高くなると予想されます。このような状況を受け、サービス内容の充実や働く人たちの労働環境の整備や待遇の充実などが求められています。業種を知ろう◆医療事務関連の資格/医療事務技能審査試験、診療報酬請求事務能力認定試験 など◆介護分野で目指したい資格/介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修、介護福祉士*、ケアマネジャー など* 介護福祉士有資格者の資質の向上を目指す趣旨で、資格取得に当たり平成27年度の国家試験(平成28年1月実施分)より、介護福祉士指定養成施設の卒業者であっても国家試験受験→合格を経るプロセスへの移行措置が検討されていましたが、平成27年2月25日、厚生労働省により、令和4年度以降の指定養成施設卒業者について国家試験合格を資格取得の要件とする案が改めて示されました。なお、令和3年度までについては、試験を受けて合格しなくても(不合格または受験しなかった者)、登録申請することで、"卒業年度の翌年度から5年間は介護福祉士となる資格を有する者とする"経過措置が設けられており、その間に所定の要件を満たすことによって継続して資格が有効になるものとされています。そのため平成28年4月以降の入学者は資格取得の要件に関して事前の確認が必要です。総人口に占める65歳以上の割合が29.1%(令和3年10月20日現在、総務省統計局「人口推計」)となった「超高齢社会」の日本において、医療・福祉は重要な責務を担っています。病院や介護施設などでの活躍はもちろん、在宅での看護行為や介護サービスなど、人材が必要とされる場と機会は数多くあります。高校新卒者に対して多い求人は、医療関係では看護助手や事務職、福祉関係では介護施設などでのヘルパーとしての業務が中心です。□ 人の役に立ちたいという心を持つ人  *人の生死や悩みに接する仕事に必要な資質です□ 健康を自己管理できる人  *立ち仕事や変則勤務(夜勤・交替制など)もありますどんな仕事や職場がある<仕事> 看護助手、歯科助手、医療事務、介護職員、リハビリテーション助手 など<職場> 病院、歯科医院、介護施設、社会福祉施設、利用者宅(訪問先) などこの業界の現状求められる人材とは人との関わりがメインとなるため、人間性が深く問われる仕事といえるでしょう。加えて、相手の方に心を開いてもらうためにも、粘り強く接することができる姿勢が求められます。資格について興味のある資格(仕事)については、高校卒業後に大学などの指定された養成施設への進学→卒業が必要かどうか、またどのような働き方をすると受験資格が取得できるかをあらかじめ調べておきましょう。◆看護助手から目指せる資格/メディカルケアワーカー など * 看護助手は、看護師を補助するほか、病院内のさまざまな業務に携わりますが、特別な資格は必要ありません。 ?高齢社会を支える存在として人に寄り添う適性のポイント医療・福祉

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