++きがくきしゃきこう39Point設問のなかに「正解」があります。書く前に「読む」ことを心がけましょう。「筆者の意見」「反論」「自分の考え」など、必要な要素をまとめることが大切です。 筆者の主張をまとめて要約するのは、文章読解論述型における基本です。何を対象にしているのか、どのような条件を設定しているのか、なぜそのような条件を示すのか、どんな意見と対立しているのかなど、しっかりと読み取って文章の構成に活用することで、自然に論述は強くハッキリとしてきます。ただし、反対意見や自分の意見を述べるだけでは十分とは言えません。また、自分で理解していない言葉を論述の要点にすると、かえって不勉強ぶりが目立つことになります。体験談を聞かれているわけではないため、いかに論理的な思考ができるかがカギになります。PointPoint文字数制限は解答作成の「チャンス」!資料に「インタビュー」をする気持ちで。序論本論結論 問いかけに対して、まずは簡潔に「正解」を探してください。答えが見つけられない場合は、単に文字を追いかけているだけかもしれません。「読む」ということは、出題者が何を問いかけているのかを見つけ出すことです。 また、論理的な解答に必要なのは、原因と結果のつながりを示し、時間的経緯を考察すること。つまり、「それまで」「変化のポイント」「それから」の3つの局面を考えることが、ポイントになります。与えられた課題が簡潔で、ヒントが少ないと感じても、こうして3つの局面を意識することで説得力のある論点が見えてくるはずです。*文章の組み立て方(例)校」○ メールと電話によるコミュニケーションの違い○ あいさつの必要性について○ 「人と人との絆」について ……など 文章化されていない客観的なデータをどのようにとらえるか。大切なのは、「焦点」をハッキリとさせて分析を加えていくことです。「論点」と「着眼点」を意識してデータを読み込むようにしましょう。序 論(20%)本 論(50%)結 論(30%)上達のポイントよく出題されるテーマ文章読解論述型資料分析論述型■文章の組み立て方(3段構成)■きちんとした文章で書く 「である」調か、「です・ます」調のいずれかに統一する。話し言葉は使わない。■言葉の使い方に気をつける 文章を書く際には、以下のような語句を用いる。 ・自分→「私」 ・志望する大学や短期大学→「貴 ・志望する会社→「貴 ・家族→「父」「母」「祖父」「祖母」「兄」「姉」「弟」「妹」……などみなさん自身の人間性や考え方、意欲を読み取るためのテーマやキーワードが出題されるケースが多くなっています。面接でも聞かれることが多い内容であるため、あらかじめ想定されるテーマ(以下参照)などについて実際に書いてみて、先生に見てもらうと良いでしょう。また、日常的にニュースを見たり新聞を読んだりして、最近の出来事や経済動向などをチェックし、意識的に自分の考えや出来事を文章にまとめる習慣をつけるようにしましょう。 ……テーマに対するアプローチ(導入部分)/全体の20%程度 ……具体例(1〜2つくらい)/全体の50%程度 ……自分の考え、意見を述べる/全体の30%程度○ 自分の性格について○ 高校生活を振り返って○ これまでに努力してきたこと○ 自分にとって大切なもの 示された課題(テーマ)に対して、設問にズバリと簡潔に答えることと、「私はこう考える」という理由を説明しながらていねいにふくらますこと、その2段階が必要です。構成も評価の対象となるため注意しましょう。学」 *専門学校→「貴社」○ 10年後の自分について○ 興味ある職業について知っていること○ 社会人になるに当たっての抱負○ 最近気になるニュースについて 設問こそが最大のヒントです。その中に重要な意味を持つ言葉が隠されています。用語を正確に使用することはもちろん、自分の意見を明確にするなど、問いかけにきちんと対応して効果的な解答を作りましょう。 文字数が決まっていると書きにくいと考える人もいるようですが、むしろそれは「チャンス」だと考えましょう。資料から問題点を見つけ出した上で、自分の考察を加えるのに、資料の説明を長々と書いていたら「バランスの悪い構成」になってしまいます。さらに、文字数制限がなければ、資料分析はダラダラとまとまりもなく、読みづらい論文になりかねません。情報の整理、そして論点のまとめをしっかりと行いましょう。大切なのは、テーマを見据えつつ、データに■インタビュー■しながら論旨をまとめていくことです。代表的な出題形式課題(テーマ)論述型
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